赤滝鉱泉(矢板市)2013.11.01(アーカイブ)

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栃木県矢板市平野にある赤滝鉱泉を紹介します。
ここは矢板市から北西の高原山の懐にあります。
ここに来た時、何故かタイムスリップしたような錯覚に陥ってしまいました。
なんとなく子供の頃に見た風景に出会ったような。
そして、そこは温泉場というより湯治場といった風情がありました。
赤滝鉱泉は急な山道を下りきった谷間にあるとても静かな一軒宿でした。

ここの泉質は酸性泉・鉄鉱泉で加温はしていますが源泉掛け流しです。
効能は、上の看板にも表示してありますがリウマチ・神経痛・筋肉痛・胃腸病にも良いそうです。
下が浴室の様子ですが鉱泉だけに湯は褐色ぎみです。桧板の蓋が印象的。
また、スノコが敷かれた洗い場もいたってシンプル。蛇口が2箇所あるだけ。

下の写真は赤滝鉱泉の室内の様子です。
左は浴室に通ずる中廊下で左側の黒光する階段を上ると客室があります。
二階には二間の客室があり、二間とも立派な床の間がありました。
右は一階の廊下で、秋の日差しが差し込む奥の籐椅子が何故か印象に残りました。

下の二枚の写真は一階の客間の様子で、この客間にはなかなかお目に掛かれない素晴らしい銘木が使われていました。
左の写真の右奥の床柱はシロヤシオツツジ。
また、右の写真の右にある柱はヤシオツツジの木だそうです。
私が見た限りでは、太さがありその上小さい瘤が無数にある年功のある木ではないかと思いました。
女将さんが熱心に紹介してくれましたが、以前、ある銘木屋さんが是非譲って欲しいとの話があったそうです。
自慢できる銘木ではないかと思います。
私も三十数年材木屋にいましたが、この様な素晴らしい銘木に出会ったのは初めてでした。
今では絶対に手に入るシロモノではないでしょうね。
この部屋の脇にある廊下にも今ではなかなか手に入らない楠(クスノキ)の無垢材が使われていましたよ。(見た目には木目がちょっと桐かなと思いました。) ※クスノキは防虫効果があり、樟脳の原料でもあります。)
築150年位で住居に使われている部材全体が黒く煤焼けてはいましたが、多分、先代の当主が建築資材に贅を惜しまなかったのかもしれませんね。
今回の訪問は残念ながら休日のため湯に入ることが出来ませんでした。
しかし、気さくそうな女将の親切な案内には感激しました。
今度行くときは連絡して湯に浸かってこようと思っています。
また、宿泊して遠い昔にタイムスリップしてみたいとも思います。

赤滝鉱泉には、矢板市から県道56号を八方ヶ原方面に北上し、途中から左折して行きます。
下の写真が分岐点の様子ですが、県道から左折してちょっと行くと分岐があり左へ行くと小滝鉱泉、ここを右折して下ると左側に駐車場?があります。

下の写真が駐車場の様子ですが、ここから赤滝鉱泉まではかなり急勾配の坂道で四駆でないと上ってこれない程の悪路です。
駐車場から歩いても5分足らずですので歩いて行かれるのが賢明かと思います。

※ 画像・データは、2013年11月に撮影したものです。
2025年8月現在の写真やデータは変わっている可能性がありますので訪れる時には最新のデータを確認してください。

取材・撮影日 2013年11月01日

赤滝鉱泉に来る前に矢板市八方ヶ原の八方湖に行ってきました。
紅葉の最盛期はちょって外してしまいましたが素晴らしい紅葉を見ることが出来ました。

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