レザークラフト&十五夜

レザークラフトを趣味として見よう見まねで始めてから、今までに40個から50個ほど作成した。
今、手元に残っているのは5個ほど、殆どはお世話になった知り合いや友人にあげてしまった。
私としての喜びは雑ながらも頑丈に丁寧に愛情を込めた手造りの良さを褒めて頂いたことに尽きる。
造るたびに、何とか上達したように感じる今日この頃。

最近は、お世話になっている友人のご夫婦にカードケースとコインケースをプレゼントした事かな。
写真は、カードが20枚ほど入り奥様にと、下は小さなコイン入れをご主人にと思い造ってみました。
喜んで頂けたのが私の最上の喜びでもある。
そして昨日、お届けしました。

道すがら、刈り終えた田んぼにはひこばえが生え揃っている。
川岸に目をやると、真っ赤な彼岸花とススキが秋風に微かに揺れ動いている。
そういえば、今日10月5日は十五夜である。
例年にない今年の異常な暑さも峠を越えて、何とか秋を感じる季節となった。

帰りがけに、毎年コメを頂いている農家の友人宅に寄ってみた。
コンバインがなく刈り入れに出ているのか友人は不在であった。
今年の異常なまでのコメの値上げの動きでも聞こうかと思っていたのだが。
庭を覗いてみると、まだ青い実の柿の枝には十五夜で子供たちが使う藁でっぽうがぶら下っていた。

縁側には、机が置かれ花瓶にはススキが5本刺さっている。
団子や土間に転がったさつまや大根などの新の野菜はこれから用意されるのだろう。
でも、今日の曇りの空には中秋の名月を見ることは出来ないだろう。
近所の子供たちであろう、藁でっぽうを持って燥ぐ子供の声が聞こえてきた。

今でも、昔私たちが経験した十五夜のぼうじぼ行われているのだろうか。
※ 栃木の伝統行事ぼうじぼ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とっちゃん、今日夜のぼうじぼは飯食べてから6時ごろで良いかな。
集まる場所は、お寺の入り口の白門でいかんびゃ。
懐中電灯は、俺が持っていくから一本でいいびゃ。
財布と藁でっぽうは、絶対忘れんなよな。

もう、60年も前の会話である。
続きは、五月の風 雑木林/エッセイ にて