南摩ダム

晩秋 南摩ダムにて 2025.11

晩秋の上南摩地区に建設中の南摩ダムに行ってきました。
例年ならば11月には周辺の山々も色付き始めるが今年は夏の暑さが長引いた為か遅いような気がする。
そんな上南摩の集落では、たわわに実った真っ赤な柿が目に付く。
南摩ダムの完成もまじかとなったダムサイトでは、2024年11月8日に始まった試験湛水でダム湖の水位はかなり上がってきているようだ。

下は、管理棟から取水塔に伸びる橋を三ツ石橋から撮ったものだが、周辺の山は幾らか色付き始めたようだ。
これから、日に日に寒さも増し南摩の山も錦秋に包まれるであろう。
管理棟の脇には、南摩ダムが見渡せる展望台が設置されています。
しかし、全国的に問題視されている熊の出没、例にもれずここ南摩でも注意情報が出されています。
前回は、展望台に入ることが出来ましたが今回展望台の入り口は閉ざされていました。
南摩ダム管理展望台
土・日・祝日限定解放 9時から17時まで(熊出没のため)

ダムサイトを後にして、南摩ダム直下の室瀬地区まで降りてみました。
やはり、工事中の為か入口にはゲートがありガードマンによって封鎖されていました。

ここから見る限りでは、ダム提体からの洪水吐は完成しているようです。
現在は、南摩ダム直下に設けられる揚水機場が建設中です。

下は、ダム下流の南摩川からみた南摩ダムです。

思川開発建設所 オフィシャルサイト
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盛夏 南摩ダムにて 2025.08

栃木県鹿沼市南摩地区で建設中の南摩ダムを数カ月ぶりに訪れてみました。
南摩ダムは、コンクリート表面遮水型ロックフィルダム(CFRD)型式のダムです。
ダムの規模は、堤高86.5メートル、堤頂長359メートル、総貯水容量5100万立方メートルです。
ダム本体はほぼ完成し、現在、試験湛水が行われています。
思川開発事業 資料
思川開発建設所オフィシャルサイト
渡良瀬川ダム総合管理所
南摩(なんま)ダムができるまで YouTube

杓子沢トンネルを抜けると左側にダム管理棟があります。
現在、その脇に駐車場と展望台があります。
下は、展望台から見た南摩ダム洪水吐の様子。

上と下の写真は、南摩ダム上流側に設置された取水塔です。
取水塔は、ダムに貯めた水を取り入れて下流河川へ放流するための施設です。
選択取水とは、下流の環境や目的に応じた水温や濁度の水を選択して取水することです。
思川だより

下は、展望台に設置された南摩ダムの案内システム。
右側は、杓子沢トンネルと三ツ石橋。

室瀬地区から見た南摩ダム。
ダム直下の室瀬地区からはダム提体からの洪水吐を見ることが出来ます。
下の建物は、南摩ダム揚水機場です。
※ 揚水機場は南摩ダム下流に位置し、鉄筋コンクリート造2階建て、延べ面積 1,388 ㎡と南摩ダム管理棟に並ぶ大規模建物です。
思川開発事業は、南摩ダムと大芦川・黒川を導水路で結ぶことで水融通を行い、洪水調節や水道用水の供給を目的とした事業です。
揚水機場は、南摩ダムから流下した水をポンプの力で大芦川・黒川へと押し戻す(送水)機能をう建物です。

ダムの洪水吐から流れ出た水は、揚水機場から南摩川に排出されます。

2023年5月に下流側から撮影した洪水吐の工事の様子です。

南摩ダム2023年9月アーカイブ

手記 南摩にて(その一)

2004年より変わりゆく上南摩をカメラを通して私なりの観点から綴ってみました。
エッセイと写真を全編65編で構成しました。

Snow Peak KANUMA Campfield & Spa

栃木県鹿沼市南摩地区のキャンプ施設「Snow Peak KANUMA Campfield & Spa」の紹介です。
関東初のSPAを併設したスノーピーク直営のキャンプフィールドです。

現在、建設中の南摩ダムサイト下流に整備された広いフィールドにはキャンプ場・「snowpeak」のアウトドアグッズの売店・弱アルカリ性の天然温泉・地蕎麦で有名な蕎麦店などがあり家族連れでも楽しめる素晴らしいキャンプフィールドです。

日帰りが出来る施設内にある天然温泉 in KANUMA Campfield & Spa
館内には、内湯と露天風呂・サウナ施設があります。
また、露天風呂にある広々とした外気浴スペースにはキャンプで使う椅子が置かれておりのんびりと温泉を楽しめます。

営業時間  10:00 – 21:00(20:30 最終入浴受付)
定休日  毎週水曜日
料金  大人 ¥700 (税込)
小人(6歳~12歳未満)  ¥350 (税込)
障がい者  ¥350 (税込)
障がい者(小人)  ¥300 (税込)
乳幼児(0~5歳)| 無料
タオルセット(バスタオル/フェイスタオル付)  ¥300 (税込)

「源泉・上南摩温泉」は弱アルカリ性の温泉です。
源泉は弱アルカリ性の温泉で肌を滑らかにする効果があることから、「美肌の湯」と呼ばれています。
泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉(低張性。弱アルカリ性・冷鉱泉)です。
お湯は微褐色澄明、無味、無臭です。
美肌の成分といわれるメタケイ酸も18.5ミリグラム含まれています。
肌に纏わりつくようなすべすべ感、このすべすべ感がなんとも堪りません。

天然温泉 in KANUMA Campfield & Spa

2004 師走(南摩にて)

2004年、師走。
この年も終わろうとする大晦日に雪が降った。
師走に入ってから2度目の雪である。
暖冬といいながらも師走に積もるほどの雪が2度も降るのはここ数年来なかったことである。
何故か例年になく寒い日が続く。

最初に雪が降った日に上南摩を訪れた。いつもの様に南摩川沿いに車を走らせる。
室瀬の里は真っ白な雪が田畑を隠し、周りの山々はうっすらと雪化粧していた。
私は車を止め、カメラを取り出してファインダーを覗いて見た。
降る雪の音だけが微かに聞こえるようでとても静かである。

室瀬から山の狭まったダムサイト予定地を過ぎると、左側に無人の工事現場事務所がある。
その脇にはバス停が立っており、今は鹿沼駅から上南摩行きの路線バスの終点となっている。
この向かい側には一軒の民家があったが撤去され、裏山の木もすべて切られて切り株だけが残る禿山と化している。
200m程行くと粟沢口で、ここにも最近まで民家が4軒あったがすべて撤去されてしまってプレハブ造りのこの地区の公民館だけが残っている。
すこし行くと、以前橋の欄干に”ダム建設絶対反対”と書かれた茅葺屋根をトタンで被せた民家が廃屋となって一軒だけ川沿いに建っている。
村の中ほど下梶又地区の民家もすべてが撤去されて荒野と化し、消防小屋と火の見櫓だけが道脇に残って建っている。
西之入り地区もすべての民家が撤去され、旧梶又小学校の校舎と浅間神社、そしてこの地区の公民館だけが残されている。
ここに来るまで、荒野と化した枯野を貫く曲がりくねった道の脇に並んで立つ電柱が何故か異様に感じてしまう。
山際に祭られていた三日月様の石灯籠と石の祠はいつの間にか無くなっている。
この近くに建っていたログ風の家具工房も暮までにはきれいに撤去されてしまっていた。
かつて上南摩の路線バスの終点があった地区には、小高い丘に立つ数基の墓地と春になると真っ赤なツツジが山の斜面を染める民家がただ一軒だけ残っているだけである。

たぶん新年度になればダム建設用の取り付け道路や工事現場事務所が所々に設けられ、既に決定されてしまった南摩ダムの本体工事が始まるのであろう。
上南摩の禿山の中腹には数箇所目立つように櫓が組まれ、赤と白に上下半分づつ塗られた標識(たぶん、ダムが竣工して満水になった時の位置を記した標識?)がダム工事の遅れを急かしている様に見えてならなかった。