芳賀郡

瀧海山常珍寺(芳賀町)第十六番札所

栃木県芳賀郡芳賀町水沼にある下野三十三観音第十六番札所瀧海山常珍寺です。
常珍寺は天台宗のお寺で宇都宮市街から国道123号を東方に12km程の所にあります。
ここは丘陵で境内からは下界に広がる田園風景を見ることが出来ます。

長い石段を登ると山門の奥に古い本堂が見えてきます。
山門の左手には手水舎がありますが水は張ってありませんでした。

本堂の拝殿には瀧海山の額が掛かり、その周りには見事な彫刻を見ることが出来ます。

旧参道から薄暗い石段を登ると茅葺屋根の仁王門があり両側には阿吽の仁王像が目を剥いております。

仁王門の奥には茅葺屋根の観音堂がありここで参拝。
この中に常珍寺の本尊聖観音が祀られているのだろう。

天安2年(858年)比叡山延暦寺第三世座主慈覚大使円仁の開基である。
境内に滝があったことから瀧海山と呼ばれた。
延宝年間(1673年)に山崩れのため諸堂宇、滝ともに埋没したが、天和3年(1683年)当山二十二世賢榮法師がこれをなげいて、現在地を選んで堂宇を再建して教化怠らず、元禄年中、第二十四世慶海僧正中興の祖として、観音堂、仁王門、大門、鐘楼などを建立し、仁王像、諸仏像を鋳造した。
秘仏「聖観世音」は、寺伝によると八幡太郎義家が、寛治元年、後三年の役に際して「諸仏」を当山に奉安し、戦勝祈願した。
(芳賀町サイトより)

上右は、堂宇の隅に捨て置かれた人力車。
誰が使ったものだろうか。
下右は、境内内の鐘楼。

下左は、自然石に彫られた松尾芭蕉の句碑。
“觀音の甍見やりつ花くもり”
文化2年(1805)10月
旭山 慈澄建立

私のサイト“奥の細道in栃木“の中に有る常珍寺の句碑

山門の入口には枝垂れ桜が咲き。
本堂拝殿脇には春を告げる紅梅の蕾がほころび始めていました。

野辺にはお地蔵様に花が添えられ、石仏が静寂の中に佇んでいました。

下左は、庫裡から続く観音堂への石畳。
下右は、境内から見た眼下に広がる田園風景。

下左は、常珍寺の由来。
下右は、常珍寺で頂いた御朱印。

常珍寺
栃木県芳賀郡芳賀町西水沼1236
TEL 028-678-0411

※ 取材撮影 2017年03月28日

大慈山 長命寺(芳賀町)第十五番札所

栃木県芳賀郡芳賀町にある下野三十三観音第十五番札所大慈山 長命寺の紹介です。
長命寺は芳賀町の北部で芳賀北小学校の西方にある由緒あるお寺です。
境内は鬱蒼とした森の中にあり、山桜業林は町の指定天然記念物に指定されています。

山門を潜ると右手に手水舎があり左手には六地蔵が出迎えてくれます。
手入れの行き届いた庭を両側に見て進むと正面に本堂があります。

長命寺の宗派は天台宗で御本尊は阿弥陀如来です。
寺は天安元年(857年)3月に建てられましたが度々の火災などにより幾度か興廃しました。
昭和四十六年には第二十六世貞教大僧正により現在地に再建されたそうです。
また、本堂上の菊花御紋章は京都青蓮院門跡より孝明天皇常用輿の門を下賜されたそうです。

境内の山門手前から長い階段を登りきると観音堂があります。
観音堂は、治承元年(1177年)行基菩薩作、聖観世音菩薩を安置したものであったが火災にて失いました。
現尊像、御堂は鎌倉時代中期から後期の作といわれています。(下写真)

観音堂の拝殿の桁には目を見張るような見事な彫刻が施されています。(下写真)

下左は、見事な彫刻が施された拝殿。

上右と下左は、境入り口付近にある石仏。
下右は、長命寺で頂いた御朱印です。

大慈山 長命寺で頂いた御朱印です。

大慈山 長命寺
栃木県芳賀郡芳賀町下高根沢2970
TEL 028-677-0539

※ 取材撮影 2017年12月20日


三光山 慈眼寺(市貝町)

栃木県芳賀郡市貝町にある下野三十三観音霊場第十四番札所 三光山 慈眼寺です。
三光山慈眼寺は、市貝町のほぼ中央県道338号線沿いにあります。
県道から入ると境内まで桜の老木が数本あります。
参道の正面には観音堂、その脇には薬師堂があります。

慈眼寺の宗派は、真言宗豊山派。
ご本尊は、十一面観世音菩薩です。
京仏師春日の鎌倉期の作と伝えられています。
住職の話では、開山は今から800年ほど前だそうです。

上は、観音堂の拝殿。
下は、薬師堂。

下左は、境内から見た薬師堂です。

下は、弘法大師を祀った石像かな?

下は、鐘楼でその脇にはかなりの樹齢のイチョウがあります。

上と下は、慈眼寺の本堂。右は、六地蔵です。

栃木県は雷の産地で、境内には雷神社が祀られていました。(下左)

下左は、ご本尊の十一面観世音菩薩像の案内板。
下右は、慈眼寺で頂いた御朱印です。

三光山 慈眼寺
栃木県芳賀郡市貝町赤羽2725
TEL 0285-68-0600

※ 取材撮影 2017年6月12日


獨鈷山西明寺(芳賀郡益子町)

栃木県益子町にある下野三十三観音第十三番札所獨鈷山普門院西明寺です。
西明寺は、坂東三十三観音第二十番札所でもあります。
真岡鉄道の益子駅から南東に3kmほど行った獨鈷山の中腹に西明寺はあります。
受付に御朱印張を預け、石段を登って山門へ。
石段の両脇には数体の石仏が参拝者を待ち受けていました。

石段を登り詰めると前面に楼門(仁王門)、左手には三重塔が聳え立っています。
本堂の前にある手水で手と口を清め、本堂の拝殿にて参拝。
ここで、先日購入した般若心経経本を開き唱える。
本堂内の彫刻が素晴らしく暫し見惚れてしまいます。(下写真)
本堂内には、鎌倉時代に作られた聖観音菩薩、馬頭観音菩薩、千手観音菩薩、延命観音菩薩、如意輪観音菩薩、勢至菩薩などの仏像が安置されています。

下は、本堂の全景です。(国指定重要文化財)

本堂の廊下の東端にはおびんずる様があり、頭と目をさすってきました。(下中)

下は、楼門の左脇にある三重塔(国指定重要文化財)

下は、楼門の右脇にある閻魔堂。
薄暗い堂内には、閻魔大王、善童子、悪童子、奪衣婆、地蔵尊の仏像が立っています。

ここの閻魔様は、笑い閻魔と言って笑っているようです。(下中)
アッと驚く、タメゴロウ?と言っている様なひょうきんな感じがします。
堂内の左奥には、奪衣婆が恐ろしい様に座っています。(下左)
また、救われたかのように地蔵菩薩が右奥に立っていました。(下右)

下は、悪童子と笑い閻魔。

下左は、境内の左奥にある鐘楼堂。
下右は、弘法大師像が納められた弘法太子堂。

石段の参道脇の石仏が私の心を癒してくれました。
下右は、受付で頂いた獨鈷山西明寺の御朱印です。

西明寺 オフィシャルサイト
栃木県芳賀郡益子町益子4469
TEL (0285) 72-7122